今回は、授乳中のアルコールは飲んで大丈夫?気をつけたいことを解説していきます。
- 授乳中はアルコール飲んでも大丈夫?
- もし飲んだ時の赤ちゃんへの影響を知りたい
- 飲むときの注意点を教えてほしい
育児を頑張る毎日の中で、少しお酒を飲んでリラックスしたいと感じることもありますよね。
しかし、授乳中にお酒を飲むことで赤ちゃんへの影響が心配になったり、母乳への影響や周りの目が気になったりすることも多いのではないでしょうか。
「授乳中は絶対にお酒を飲んではいけないの?」そんな疑問にお答えしつつ、安心してお酒を楽しむための方法を解説していきます。
正しい知識を持てば授乳中のお酒について、罪悪感を感じる必要はないよ!
リラックスすることは、ママの心身の健康にとっても大切です。
正しい知識を持って、赤ちゃんの健康を第一に考え、自分らしい楽しみ方を見つけていきましょう。
授乳中にアルコールを飲んで大丈夫?
お酒が好きなママの中には、妊娠中にお酒を我慢することが辛かった方もいるかもしれません。
「赤ちゃんは無事に産まれたし、少しぐらいお酒を飲みたいな」と思うのは自然なこと。
我慢しすぎてストレスを溜めるのも良くないよ。
「授乳中は絶対にお酒を飲んではいけないの?」そんな疑問にを抱くママもいると思います。
基本的に、アルコールの量やタイミングを気をつければ大きな問題はないと言われています。
しかし、アルコールが母乳に影響することを理解しておく必要があります。
アルコールは母乳にどう影響するの?
アルコールは、母乳の分泌を抑制する作用があると言われています。
母乳中のアルコール濃度は、飲んだお酒の量と飲んでからの経過時間によって変化します。
通常、飲酒後30分〜90分で母乳中のアルコール濃度がピークになり、体内のアルコールが分解されるにつれてアルコール濃度が減少していきます。
飲酒後、母乳に含まれるアルコールの匂いも30分〜60分でピークになる
母乳が出なくなったときの復活方法はこの記事をチェックしてね!
赤ちゃんへのリスクは?
アルコールを飲むときに、1番気になることは赤ちゃんへのリスクではないでしょうか。
アルコールが赤ちゃんに与える影響は、
- 睡眠障害:アルコールが母乳を通じて赤ちゃんに届くと、睡眠の質が低下し、浅い眠りや頻繁に目を覚ます原因になることがあります。
- 成長や発達への影響:大量のアルコールを摂取すると、赤ちゃんの中枢神経系の発達に悪影響を及ぼす可能性があります。
- 哺乳量の減少:母乳に含まれるアルコールの味や匂いが赤ちゃんにとって不快になり、哺乳量が減る場合があります。
- 体内での代謝能力不足:赤ちゃんの肝臓は未熟なため、アルコールを分解することができません。これにより、少量の飲酒でも赤ちゃんに負担がかかる可能性があります。
- 運動能力や注意力への影響:長期間にわたる高濃度のアルコール摂取は、赤ちゃんの運動能力や注意力に影響を及ぼすリスクがあります。
赤ちゃんの睡眠パターンや成長発達に影響を与える可能性があると言われています。
飲酒する場合は、アルコールの量や授乳のタイミングを考える必要があるよ。
授乳中にアルコールを飲む場合の注意点
授乳中は基本的にアルコールを控える必要があります。
日本産婦人科医会でも次のように発表しています。
- 産後においても禁酒が推奨される。
- 飲酒はプロラクチン分泌を抑制し、乳汁の分泌量や授乳期間などのパフォーマンスを低下させる。
- 母体血中のアルコールは母乳に移行する。
- 乳汁中アルコール濃度は飲酒後2時間が高いとされ、飲酒後2時間以上あけて授乳することが推奨されている。
- 母乳のメリットが人工乳に比し大きいため、海外の勧告では飲酒したからといって授乳を忌避する必要はないとされている。
ただ、授乳中に絶対飲んではダメというわけではないです。
アルコールが母乳に移行する時間やその後の注意点など正しい知識を持つことが大切です。
授乳中でもお酒を楽しみたい場合、以下のポイントを押さえておきましょう。
アルコールが母乳から抜けるまでの時間
通常、飲酒後30分〜90分で母乳中のアルコール濃度がピークになり、飲酒後2時間程度で少しづつ低下していくと言われています。
飲酒後すぐの授乳は避け、2時間以上経過してから授乳するのをおすすめします。
飲酒後に授乳する場合は、アルコールが母乳から抜けるまでの時間を確保しよう!
飲酒のタイミングを工夫する
では、「アルコールを飲む場合はどうしたらいいの?」と疑問に思う方もいると思います。
そんな時は、アルコールを飲む前に授乳をすることをおすすめします。
授乳後すぐにアルコールを飲むことで、次の授乳までにアルコールが抜ける時間を確保しやすくなります。
また、アルコールが抜けるまでの間、飲酒前に搾乳した母乳や一時的にミルクを使う方法もあります。
飲酒後は最低でも2時間以上あけて授乳してね!
摂取量を控えめに
アルコール摂取する場合は適量を心がけましょう。
母親の体重(kg)あたり0.5gを許容量としている。
体重50㎏の女性では、350ml の缶ビール1本またはワイングラス1杯が、時々であれば許容範囲ということになるよ。
- アルコール度数5%のビール360ml以下
- アルコール度数12%のワイン150ml以下
- アルコール度数40%のウイスキー45ml以下
であれば、飲酒後2時間以上経過していれば安全とされています。
大切なのは、飲酒後は次の授乳まで2時間以上空け、母親がアルコールの影響を感じなくなるまで待つべきとされています。
例えば、1回の飲酒量をビール1杯やワイン1杯にとどめることで、母乳中のアルコール濃度を低く保つことができます。
飲酒する時は、授乳時間を調整しながら適度に楽しもう!
お酒を楽しむための工夫
ノンアルコールビールやカクテルは、授乳中でも気軽に楽しめる選択肢です。
味や雰囲気を楽しむだけでもリフレッシュできます。
どうしても飲みたい場合は、授乳時間の調整やアルコールが抜けるまでの間一時的にミルクを与えるなど工夫をしてみましょう。
事前に搾乳した母乳を与えるのも◎
また、アルコールの中でもアルコール度数の低いものを選ぶのがおすすめです。
飲酒後の母乳ケア
アルコールを飲むときに「飲酒後の搾乳は必要?」とよく質問を貰います。
そのため、アルコールが体内から自然に分解されるのを待つ必要があります。
アルコール濃度を下げるには、時間が経過するのを待つのみだよ。
まとめ
今回は、授乳中のアルコールは飲んで大丈夫?気をつけたいことを解説してきました。
授乳中のお酒は、基本的には避けるべきと言われてますが、適切な量とタイミングを守れば我慢する必要はありません。
大切なのは授乳中のアルコールの影響について正しい知識を持つことで、ママ自身もリラックスできる時間を持つことです。
飲みたいのに我慢しすぎてストレスを溜めるより、赤ちゃんの健康を守りながら、正しい知識を持って適度に楽しんでいきましょう。
もし卒乳のタイミングを考えていたら、この記事もチェックしてみてね!
1)引用:日本産婦人科医会
2)引用:医師のための母乳育児ハンドブック ,米国小児科学会 著,メディカ出版
3)引用・参考文献:米国疾病対策予防センター(CDC)
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