今回は、助産師が教える母乳が足りないサインを見極めるためのポイントとして、赤ちゃんの体重増加や飲み具合に注目したアドバイスをお伝えします。
- 母乳が足りないサインを知りたい
- 体重増加はどのくらいが正常なの?
- 母乳が足りないときの対処法を教えて欲しい!
母乳育児をしていると、「赤ちゃんがちゃんと飲めているのかな?」「母乳が足りているかな?」と心配になることがありますよね。
母乳の量が本当に足りていないのか、それとも別の理由で泣いているのかを見極めるのは意外と難しいもの。

特に初めての育児では、母乳が足りているかどうか判断するのは難しいよね。
この記事では、助産師の視点から母乳が足りないサインについて解説し、体重の増え方や飲み具合から判断するポイントをお伝えします。
また、母乳が足りていないときの対処法も紹介するので、「ちゃんと飲めているのかな?」と心配なママはぜひ参考にしてみてくださいね。
母乳が足りないサインとは?


母乳育児をしていると、「赤ちゃんにちゃんと飲めているのかな?」と不安になることがありますよね。
助産師としても、母乳の量が足りているかどうかは、赤ちゃんの様子や成長の仕方で判断できます。
特に母乳育児をしていると、どれくらい飲めているのか目に見えないため、不安に感じるママも多いですよね。



赤ちゃんの泣き方や授乳間隔だけで「母乳が足りない」と判断するのは早いかも!
実は、母乳が足りているかどうかを見極めるには体重の増え方や飲み具合が重要なポイントになるのです。
ここでは、母乳が足りない可能性があるサインを4つ紹介します。
体重の増え方が少ない


赤ちゃんの体重増加の目安は、月齢によって異なります。
生後2週間ごろから徐々に増え始め、生後0〜3ヶ月ごろの赤ちゃんだと1日あたり25~30g程度、の増加が目安とされています。
- 生後0~3ヶ月:1日あたり約25~30g増える
- 生後3~6ヶ月:1日あたり約15~30g増える
- 生後6~12ヶ月:1日あたり約10~15g増える
もし、1週間ごとに体重を測ってみて増えが少ない場合は、母乳の量が足りていない可能性があります。
特に、生後1か月で出生体重に戻らなかったり、1か月健診で体重の増えが少ないと指摘された場合は、授乳の頻度や赤ちゃんの飲み方を見直す必要があるかもしれません。



心配なときは、助産師や医師に相談してみてね。
助産師が教える、母乳不足かどうかの見極めポイント
母乳が足りていれば、1週間ごとに確実に体重が増えていきます。体重が増えているなら、母乳が不足している心配は少ないでしょう。
おしっこの回数が少ない


母乳が足りているかどうかを判断するポイントのひとつに、おしっこの回数があります。
生後1か月までの赤ちゃんは、1日に6~8回以上のおしっこが出ているのが理想です。
もし、1日に5回以下しか出ていない場合は、母乳が十分に飲めていない可能性があります。
おしっこの量が少ないと、赤ちゃんの体が脱水状態になることもあるので注意が必要です。
また、おしっこの色が濃かったり、尿のにおいが強い場合も、母乳不足のサインかもしれません。



授乳の回数を増やしたり、母乳の飲み方をチェックしてみよう!
助産師が教える、母乳不足かどうかの見極めポイント
透明〜薄い黄色のおしっこが1日6回以上出ていれば、母乳は足りていると考えてよいでしょう。
授乳後もぐずることが多い


赤ちゃんが授乳後すぐに泣いてしまうと、「母乳が足りないのでは?」と心配になりますよね。
確かに、母乳が足りていないと、赤ちゃんはお腹が満たされず、すぐにまた欲しがることがあります。
ただし、赤ちゃんはお腹が空いていなくても、眠かったり、抱っこしてほしかったりする理由で泣くこともあります。
そのため、「授乳後もぐずる=母乳が足りない」とすぐに決めつけるのではなく、赤ちゃんの体重の増え方やおしっこの回数も合わせてチェックすることが大切です。
もし、他のサインも当てはまる場合は、授乳の仕方や母乳量を見直してみましょう。



母乳をしっかり飲めている場合、赤ちゃんは満足して機嫌がよく過ごしていることが多いよ♡
助産師が教える、母乳不足かどうかの見極めポイント
赤ちゃんがしっかり吸い付いて飲み、ゴクゴクと音がするなら、母乳は十分出ている証拠です。
吸い方が弱く、途中で寝てしまう


母乳をしっかり飲めている赤ちゃんは、力強くゴクゴクと飲みます。
しかし、吸い方が弱く、飲んでいる途中ですぐに寝てしまう場合は、母乳が十分に飲めていない可能性があります。
赤ちゃんがうまく吸えていないと、必要な量の母乳を飲むことができず、体重が増えにくくなることもあります。
また、授乳中に寝てしまうと、短時間で授乳が終わってしまい、結果的に頻回授乳になってしまうことも。
赤ちゃんが途中で寝てしまうときは、頬を優しくなでたり、足の裏を軽く刺激して起こしながら飲ませるのも効果的です。



特に新生児期の赤ちゃんは授乳間隔が長すぎると脱水や低血糖のリスクがあるため、注意が必要だよ。
助産師が教える、母乳不足かどうかの見極めポイント
頻繁に吸い付きたがるが、すぐ寝てしまい満足していない様子の時は母乳が足りていない可能性があります。
心配なときは、助産師や医師に相談しながら授乳の仕方を見直してみましょう。
母乳が足りないときの対処法


赤ちゃんが母乳を飲んでも満足していない様子だったり、体重の増えが少ないと「母乳が足りていないのかも…」と心配になりますよね。
ここでは、助産師の視点から、母乳が足りないときの対処法について詳しく解説します。
授乳の回数を増やす
母乳は赤ちゃんに吸われることで作られるため、授乳回数を増やすことが母乳量を増やす基本の方法です。
1番は頻回授乳!
特に、生後間もない時期は3時間おきなどの時間を決めずに、赤ちゃんが欲しがるタイミングで頻繁に授乳することが大切です。
新生児の授乳間隔についてはこの記事を確認してください。


夜間授乳も母乳量を増やすのに効果的なので、夜中もできるだけ授乳するようにしましょう。



母乳がでる仕組みを知りたいママは詳しくはこちらの記事でチェックしてね!


しっかり吸えるように工夫する
赤ちゃんが母乳をうまく吸えていないと、十分な量を飲めず、母乳の分泌も減ってしまいます。
また、正しい抱き方やくわえ方も重要です。
正しい抱き方やくわえ方がとっても大切!
赤ちゃんがしっかり深く乳首をくわえられているか確認し、必要なら母乳外来で助産師に相談してみるのもおすすめです。
正しい抱き方を説明した記事はこちらからチェックしてください。


水分をしっかり摂る
母乳の材料となるのは、ママが食べる食事です。
バランスの取れた食事を意識しながら、特に水分をしっかり摂ることが重要です。
授乳中は1日1.5〜2リットル以上の水分補給が目安とされており、こまめにお茶や白湯を飲むようにしましょう。
さらに、和食中心の食事や、タンパク質・鉄分を含む食品(肉・魚・大豆製品・卵など)を積極的にとることで、母乳の分泌をサポートできます。



忙しくて食事は後回しにしがちだけど、ママの栄養不足は母乳分泌にも影響するから、できるだけバランスの良い食事を心がけて欲しいな!
ストレスをためずにリラックスする
実は、ママのストレスや疲れが母乳の出に影響することもあります。
睡眠不足や育児のプレッシャーで緊張状態が続くと、母乳の分泌が減ることがあると言われています。
なるべくリラックスできる時間を作り、気持ちをゆったり持つことが大切です。



そうは言ってもなかなかゆっくり休めないよね。
休息を取るのが難しい時こそ、産後ケアを活用するのも一つの方法です。
助産師による授乳指導やマッサージ、育児相談などを受けられる施設もあります。
家事や育児の負担を少しでも減らし、ママがリラックスできる時間を作ることが大切です。



産後ケアは助成がある地域もあるから確認してみてね!
産後ケアについてはこの記事を確認してください。


ミルクを上手に活用する
どうしても母乳の量が足りないと感じる場合は、ミルクを適度に補うことも選択肢の一つです。



「母乳だけで育てなきゃ」とプレッシャーを感じる必要はないよ!
母乳とミルクの混合育児でも、赤ちゃんはしっかり成長します。
授乳後にミルクを足す方法や、日中は母乳、夜間だけミルクを足す方法など、赤ちゃんの様子に合わせて調整すると良いでしょう。



困った時は出産した病院や地域の相談窓口で相談してみてね♪
赤ちゃんの体重増加や機嫌を確認しながら、無理のない方法を選びましょう。
まとめ


今回は、助産師が教える母乳が足りないサインを見極めるためのポイントとして、赤ちゃんの体重増加や飲み具合に注目したアドバイスをお伝えしてきました。
赤ちゃんが母乳をしっかり飲めているかどうかは、体重の増加やおしっこの回数、授乳後の様子から判断できます。
もし母乳が足りないかも?と感じたら、助産師からのアドバイスとしては授乳回数を増やしたり、抱き方を見直したりするのが効果的です。
赤ちゃんの成長には個人差があるので、心配なときは助産師や医師に相談しながら、無理せず育児を楽しんでくださいね。
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