今回は助産師の視点から、授乳中のコーヒーが赤ちゃんに与える影響や、安心して楽しむための適量・飲み方についてご紹介します。
- 授乳中にコーヒーを飲むと赤ちゃんに
影響がある? - 授乳中に安全なコーヒーの適量は?
- 授乳中に安全なコーヒーの飲み方は?
赤ちゃんとの生活は、慣れないことの連続で心も体も疲れがち。

そんなとき、コーヒーを飲んでリフレッシュしたいときもあるよね
でも、授乳中にコーヒーを飲んでも赤ちゃんに影響はないのかな?と不安になることも。
この記事では、助産師の視点から、授乳中のコーヒーは赤ちゃんに影響があるのか、適量や安全な飲み方について解説していきます。
ママの心が少しでも軽くなり、安心してコーヒーを楽しめるよう、お手伝いができたら嬉しいです♡
授乳中のコーヒーは赤ちゃんに影響が
ある?


赤ちゃんのお世話に追われる毎日、コーヒーでホッとひと息つきたいママも多いのではないでしょうか。



だけど、授乳中にコーヒーを飲んでも大丈夫か不安だよね
授乳中でも、適量であればコーヒーを
飲んでも問題ありません。
ただし飲みすぎには注意しましょう。
また、カフェインの性質や赤ちゃんへの影響を知っておくことは大切です。
ここでは助産師の視点から、授乳中のコーヒーが赤ちゃんに与える影響や、カフェインの特性について詳しく解説します。
赤ちゃんへの影響
赤ちゃんがカフェインを摂取してしまうと、体内での分解にとても時間がかかります。



代謝にかかる時間は約80時間
ともいわれているよ
参考|キッズリパブリック
長時間体内にカフェインが残ってしまう可能性があります。
その結果、赤ちゃんに以下のような変化が見られることがあります。
- 寝つきが悪くなる
- 落ち着きがなくなる
- 情緒不安定になる・よく泣くようになる
特に、生後3週間未満の赤ちゃんは代謝機能が未熟なため、カフェインの影響が出やすいとされています。
(参考|PASSOクリニック)



赤ちゃんが寝なかったり、泣きやすかったりするときは、
カフェインの摂取量を見直すといいかも
適量を守れば、授乳中でもコーヒーを楽しむことは可能です。
大切なのは、飲み過ぎないことと赤ちゃんの様子を観察すること。
ここからは、カフェインの性質や影響のしくみについて、もう少し詳しく見ていきましょう。
コーヒーに含まれるカフェインとは?
カフェインは、コーヒーや紅茶、緑茶などに含まれる成分です。
中枢神経を刺激し、眠気を覚ましたり、集中力を高めたりする作用があります。



血管を収縮させる作用もあって、大人にとっては日常的に役立つ
ことも
多い成分だよね
ただし、過剰摂取すると、不眠や心拍数の増加、イライラや吐き気などの症状が出ることも。
特に赤ちゃんはカフェインに対して敏感で、大人と同じようには処理できません。
また、カフェインはコーヒーだけでなく、以下のような飲食物にも含まれています。
- 緑茶・紅茶・ウーロン茶
- ココアやチョコレート
- エナジードリンク など
母乳を通してカフェインが移行する
ママがコーヒーなどカフェインを含む飲み物を飲むと、カフェインは体内に吸収され、一部が母乳に移行します。



この母乳を通して、赤ちゃんの体にもカフェインが届くと言われているよ
研究では、摂取したカフェインの約1%が母乳中に含まれることがわかっています。
(参考|PASSOクリニック)
数字だけを見るとごく微量ですが、赤ちゃんの体はとても小さいです。
特に生後まもない時期は代謝機能が未熟なため、少量でも影響が出やすいといえます。
次の章では、授乳中でも安心してコーヒーを楽しむための適量や飲み方の工夫について、ご紹介します。
授乳中のコーヒーの適量や安全な飲み方


授乳中でもコーヒーを楽しみたいけど、どのくらいなら大丈夫?
そんなママの疑問にお答えするために、助産師の視点からコーヒーの適量や飲み方の工夫について解説していきます。



量やタイミングを意識して、赤ちゃんに配慮した飲み方をしよう♡
心身のリフレッシュにもつながるコーヒー、うまく付き合っていきましょう。
授乳中に安全とされるコーヒーの適量
カフェインは、適量であれば授乳中のママにも有害な成分ではありません。



実は、日本では具体的な摂取基準は設けられていないよ
欧米諸国では、1日200~300mg(コーヒー約1~2杯程度)までが安全とされています。
たとえば、
- カナダ保健省:1日300gまで
- 欧州食品安全期間(EFSA):1日200mgまで
一般的には、1日1~2杯程度のコーヒーであれば問題ないと考えられています。



日本人は欧米人とは体格や代謝機能が異なるため、より控えめな量が安心
また、育児中はストレスが溜まりやすい時期。
無理に我慢をしてストレスをため込むより、リフレッシュの一環として適量を楽しむことも大切です◎
飲むタイミングの工夫
同じ量のコーヒーを飲むとしても、タイミングを工夫するだけで、赤ちゃんへの影響をぐっと減らせます。
ポイントは、授乳直後に飲むこと。



カフェインは、摂取後30~60分ほどで血中濃度がピークになるよ
参考:大東文化大学
つまり、飲んですぐは母乳中のカフェイン濃度が上がっている状態。
その時間帯の授乳は避けたいところです。



授乳直後にコーヒーを飲むことで、次の授乳まで時間をあけられるよね
時間の経過とともに、母乳中のカフェイン濃度が下がってくるため、赤ちゃんへの影響を軽減できます。
また、新生児期や未熟児の赤ちゃんは、カフェインに敏感なことも。
新生児の授乳間隔についてはこの記事を
チェック!


デカフェやカフェインレスの選択肢
タイミングや量を工夫すればOKとはいえ、やっぱり何も気にせずコーヒーを楽しみたい。
そんなときは、デカフェ(カフェインを90%以上除去したコーヒー)やカフェインレスの飲み物を活用しましょう。



最近では、市販でもさまざまな
種類が販売されているよね!
風味や香りが通常のコーヒーに近いものも多く、
満足感もあります◎
- デカフェコーヒー:カフェインをほとんど取り除いたコーヒー。市販のインスタントやドリップタイプ、カフェにも
- カフェインレスコーヒー:カフェイン含有量を抑えたタイプ。カフェインが入っていないわけではないが、通常よりも安心
- たんぽぽコーヒー:たんぽぽの根を焙煎して作られたノンカフェイン飲料。コーヒーのような香ばしさがある



たんぽぽコーヒーは、母乳の分泌をサポートするとも言われていて、
授乳中のママに人気!
これらを上手に取り入れることで、赤ちゃんに配慮しながら、コーヒータイムを楽しむことができます。



授乳中でも安心して飲めるカフェインレス飲料まとめたよ!
\コーヒー、紅茶など授乳中でも安心して飲める/
授乳中でも工夫すればコーヒーを
楽しめる|まとめ


今回は、授乳中のコーヒーは赤ちゃんに影響があるのか、適量や安全な飲み方を助産師の視点で詳しく解説しました。



授乳中のママでも、コーヒーを
完全に我慢する必要はないよ!
カフェインの特性や赤ちゃんへの影響を理解し、適量・タイミング・選び方を意識することで、
安心してコーヒーを楽しむことができます。
- カフェインは母乳を通して赤ちゃんに届くが、摂取量の目安を守れば心配しすぎなくてOK
- 1日1~2杯程度が目安
- 飲むなら授乳直後がおすすめ。赤ちゃんへの影響を軽減できる
- デカフェやカフェインレス、たんぽぽコーヒーなどの選択肢も上手に取り入れよう



赤ちゃんの様子を見ながら、ママ自身の時間も大切にしていこう◎
助産師として、授乳中のママが少しでも安心して
毎日を過ごせるよう応援しています。
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